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アメリカ、オーストラリア、チリなどの新しい生産地のワインは一般的に
「ニューワールドワイン」と呼ばれています。
安くて美味しい?ビギナーにぴったり?
いやいや、その認識だけなら、それは大きな間違い!
今回はエノテカ通販サービスを超えて、ワインショップ・エノテカの店長、
卸営業課・ホテル・レストランマネージャーを招いての実録ニューワールド拡大版を通じて、
決してひと括りにできない多様性、驚くべき実力、
フランスやイタリアとは全く異なる魅力に真正面から迫ります!

チリワインのイメージを一新。世界の舞台に押し上げたチリNO.1

世界で愛されるニュージーランド、トップブランド

カリフォルニアで最も受賞歴の多いワインメーカーカンパニー

ブルゴーニュスタイルの洗練されたピノ・ノワールを実現。

マルティンボロが世界に誇る
ピノ・ノワール

スワロフスキー社名門ワイナリー
輸出量アルゼンチン最高を誇る

ルイ・ロデレールがカリフォルニアで手がけるスパークリングワイン

ペトリュスのクリスチャン・ムエックスが米で造るプレミアムワイン

本橋

「さよならニューワールドワイン」。過激なタイトルがついていますが、どういう意味ですか? もうエノテカではニューワールドワインを扱わないんですか?

秋元

いやいや、逆です。実はこの前、皆で話していたら、「ニューワールド」という呼び方は古い、それよりも造り手やテロワールそのものに注目するべきじゃないか、という意見が続出したんです。

熊田

そもそもニューワールドという言葉でアメリカ、オーストラリア、チリなど、すべてがひと括りにされているのはおかしいね。地理的にも関連性はないし、気候も違う。

秋元

本当にそのとおり。今後一切、ニューワールドワインと呼ぶのはやめましょう!でも便宜上、今回だけは使いましょうか。この呼び方は今回で最後

了解しました。それにしても売れているんですよね。モンテス、シレーニ、ケンダル・ジャクソン。エノテカって『ボルドー』というイメージが強いけど、売上げの半分近くを占めるのは実はニューワールドなんですよね。

秋元

これってけっこう凄いことですよ!一般的にニューワールドのワインはボルドーやブルゴーニュより単価がかなり低い。ボトルの数で言うとフランスやイタリアの特級銘柄に比べて、はるかに多くの数を販売していることになるんです。

熊田

日本は高級ワインばかり、それもボルドーやブルゴーニュが売れるマーケットとして捉えられてきたけど、日本人もだいぶん変わってきた。今、実際に売れているのは、ニューワールドワインなんだよ。

本橋

よく大味だと言われるけれどその点はどうでしょう?

根本的に全く別タイプのワインですからね。味の比較をする際、ボルドーやトスカーナ、ピエモンテのワインと比較して言われがちだけど、どちらかと言えばそっちの方が特殊なんですよね。ニューワールドのワインには、そういうワインにはない明るさや、全く別の魅力がある。味わいの観点から同じ土俵にあげること自体、ナンセンスだと思います。

熊田

本当の意味での繊細で複雑なワインというのは、ボルドーやブルゴーニュのごく一部のトップクラスに限られる。そうしたワインを例に挙げて比較するのもフェアじゃないし、逆にそれらに匹敵するものだってある。そもそも違うものを目指しているんだから、違っていて当たり前なんだよ。

逆にボルドーやブルゴーニュでニューワールドのような味のワインを造っているところもありますし。

秋元

そうですね。かつてはニューワールドの生産者がフランスで学ぶのが一般的でしたが、今ではボルドーやブルゴーニュの生産者がニューワールドで修業をしているんです。

本橋

ニューワールドの葡萄品種と言えば、カベルネとシャルドネが基本だったんですよね?

 そう。これらは非常に優れた品種で、様々なタイプの土壌や気候のもとでクオリティの高い葡萄の実をつけた。当初はこれが消費者にも受け入れられ、栽培面積も一気に伸びた。それでもここ10年ぐらいで消費者の好が変わって、カベルネやシャルドネ一辺倒に陰りが見え始めた。いわゆるABC(*1)ですね。

熊田

アルゼンチンのマルベック、オーストラリアのシラーズ、チリのカルメネールのように、この土地ならこの品種、というのを推すようになってきた。

秋元

シレーニのソーヴィニヨン・ブランやアレキサンダー・ヴィンヤードのピノ・ノワールなどは最適なテロワールの発見で大成功を収めていますよね。

本橋

ニューワールドのワインは葡萄品種名が大きく表記されている(*2)ので、フランスワインと比べて選びやすいし、わかりやすいですよね。僕はワインを勉強するにあたって、ニューワールドからワインを覚えたんですよ。あと、価格的にお手頃だから、初心者には入りやすいですよね。

秋元

ちょっと待ってください!それだと、ニューワールドはビギナー向けの安ワインのように聞こえますが、それは違いますよ。

本橋

 どういうことですか?

秋元

ニューワールドのワインにもさっき挙がったような、マルベック、カルメネールなど、その土地ならではの葡萄品種があって、もの凄く優秀な造り手がきちんと造っています。ニューワールド=ビギナー向けだなんて、いつまで言ってるの?という感じです。

熊田

そうだね。ノートンなんて、僕たちでも「アルゼンチン」「マルベック」「スワロフスキー」ぐらいのことしか知らなかったけど、実際に飲んでみたらオリティの高い、とてもいいワイン。ブラインドで飲んだらスーパータスカンと言ってしまいそうなくらい。ビギナーきどころか、ワインラヴァーにっても十分満足な味わいなんだ。

ノートンやフリーマンい意味で造り手の個性や情熱が前面に出ていますよね。ワインの味
わいはその土地の食べ物、気候、テロワールなどに大きく左右されるけど、ニューワールドは特に造り手に左右される部分が大きい。

本橋

なるほど。ワインも造り手も多種多様なのに、「ニューワールド」という呼び名同様、「ビギ
ナー向き」のひとことでは片付けられないってことですね!

本橋

ドミナス、アルマヴィーヴァ、エスクード・ロホなど、ニューワールドには、フランスやイタリアなどの有名生産者が数多く進出していますよね。どうしてですか?

秋元

 ヨーロッパでは、法律で決められた造り方しかできないし、その枠内でやるしかないんですよ。

熊田

アルゼンチンのマルベック、オーストラリアのシラーズ、チリのカルメネールのように、この土地ならこの品種、というのを推すようになってきた。

秋元

シレーニのソーヴィニヨン・ブランやアレキサンダー・ヴィンヤードのピノ・ノワールなどは最適なテロワールの発見で大成功を収めていますよね。

ブルゴーニュやボルドーみたいに土地に縛られているわけじゃないですからね。様々な制約がかえって良いワインを生む例もあるけど、ここは逆の例で、ストレスなくクオリティの高いワインを自由に造ることができている。だからニューワールドにいろんな生産者が進出していますよね。ドミナス、アルマヴィーヴァ、ロデレール・エステート。制約のない場所で自由にワインを造っている。

熊田

現地の生産者とのジョイント・ヴェンチャーも多いよね。これだと、短期間で良いものができるメリットがある。

そうですね。しかも、フランスではフィロキセラ(*3)でほぼ絶滅してしまった葡萄品種カルメネールが、チリには残っていたりする。そんな貴重な土地で造りたい、という気持ちもニューワールドへ向かわせたんではないでしょうか。

本橋

有名生産者が進出して、ニューワールド全体のワインのレベルが上がってきたというのも事実です。

秋元

そうやって成功を収めた高品質ワインの代表と言えば、オーパスワン。アメリカと日本での売れ行きは凄いですよ。アルマヴィーヴァもよく動いてます。

アルマヴィーヴァは先月、ワインアドヴォケイトで高得点が続出、品不足状態になっています。プレミアも付き始めましたね!

熊田

こういった高級ワインの市場価値、付加価値はボルドーワインと遜色ないほど上がってきているね。うちで扱っているものだと、ダラ・ヴァレ(マヤが有名)、キスラー、ドミナス、ロデレール・エステートのエルミタージュ…。

本橋

なるほど。食卓で楽しまれるだけでなく、コレクションの対象となるものまで、驚くほどライ
ンナップが充実しているんですね!

熊田

今やセラーにボルドー、ブルゴーニュしか並んでません、じゃ話にならないよ。レストランも個人もね。ドミナスやキスラーあたりはマスト。フリーマンなんかが並んでいるとオッという感じですよ。

本橋

そうなると、いよいよニューワールドだなんてひと括りにするのは無茶な話ですよね。

議論も尽くしたし、最後に再度確認しておきましょう。ニューワールドという言い方はこれで最後!そんな大雑把な括りよりも、ワインの生産者、造り手をリスペクトすべきです!

秋元

ニューワールドワインよ、さようなら!

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