ベラヴィスタは、1961年に生まれた新しい産地であるフランチャコルタを今の確固たる地位に引き上げるため、価値向上を牽引してきた存在。そして彼らは、ミラノ・スカラ座の公式サプライヤーにも選ばれるフランチャコルタのトップ生産者です。その品質はイタリアトップクラスのレストランや世界のワイン愛好家から高い人気を集めています。

オーナーのヴィットリオ・モレッティ氏は、元々建築やホテル事業を手掛ける実業家。彼は、芸術と食を愛し、客人に振舞うためにワイン造りを始めたことがきっかけとなり、1977年にベラヴィスタを設立。その手腕が評価され、フランチャコルタ協会の会長を2015年から務めていました。

そのベラヴィスタの品質を一手に担ってきた醸造家が、マッティア・ヴェッツォーラ氏。彼はイタリア有数のワイン評価誌、ガンベロ・ロッソ 2007年版において年間最優秀ワイン醸造家に選ばれる名匠です。

ベラヴィスタは、フランチャコルタの全生産地2,800haのうち7％を占める約200haにも及ぶ広大な自社畑を所有する大手のワイナリー。ワインは全てこの自社畑のブドウから造られます。小さなワイナリーでは完全自社畑のブドウで手掛けているところもありますが、ここまで広大な自社畑を所有する大手ワイナリーは稀有で、ベラヴィスタは圧倒的な存在感を放っています。

フランチャコルタという土地がイタリア随一のスパークリングワイン産地として注目を集める以前の黎明期から土地のポテンシャルに注目していたからこそ、ベラヴィスタは素晴らしい畑を手中に納めてきたのです。ベラヴィスタでは、その広大な畑を107もの細かな区画に分けて管理。それぞれのブドウをワインに仕立て、最終的にブレンドしてワインを手掛けています。

ベラヴィスタは2016年より、ミラノの偉大なる劇場スカラ座とのパートナーシップを強化。スカラ座で上演される様々なプログラムの企画などにもベラヴィスタが積極的に携わっており、こちらのブリュット・テアトロ・アッラ・スカラ・エディションは、スカラ座に捧げられる特別な1本として限定パッケージを纏ってリリースされています。

ブドウが育つ畑は、日照量が豊富な南向きか南東向きの標高約180～350mに位置。そこで育つ平均樹齢約25年のブドウ樹から収穫されるブドウを丹念に選別し、使用することで、ワインにひときわ豊かな香りと多様性がもたらされるのです。発酵、熟成は、約半分をピエスと呼ばれる228Lの小さなオーク、他はステンレスタンクで実施。そうすることで、オーク由来のバニラやスパイスの風味とピュアな果実味が調和した味わいに仕上がります。

こうして出来上がるワインは、外観は、透明感のある明るい黄金色。グラスの底からは、繊細な泡が立ち上り、美しい王冠模様を形作っています。フレッシュな柑橘のアロマに、白い花、スイカズラ、バラを思わせる繊細な香り。まろやかな口当たりで、程よい甘みの中に生き生きとした風味を長く感じるリッチな印象です。余韻には、フルーツの砂糖漬けや蜂蜜といったニュアンスが重なり、豊かな飲後感を演出します。